FIRE Blog

FIRE Blog

中流サラリーマンがセミリタイアを目指すブログ

Safe Withdrawal Rate 4%ルールは妥当なのか

Safe Withdrawal Rate(SWR)とは?

直訳すると「安全な預金引出率」といったところでしょうか。海外ではアーリーリタイア関連の用語として、このSWRが良く議論されているようです。リタイア後の資産の枯渇を防ぐためには、ポートフォリオから年間何%の取り崩しまで許容できるかを示す数値です。一般的には年間4%のSWRが妥当とされているようです。(これを4% Ruleと呼ぶそうです)

SWRとリタイア成功率

下記の表がSWR = 4%が提唱される根拠データです。

f:id:MASA6377:20180207224803p:plain

Cooley, Philip L., Carl M. Hubbard, and Daniel T. Walz. 1998. "Retirement Savings: Choosing a Withdrawal Rate That Is Sustainable." AAII Journal 10, 3: 16–21

年間の資産取り崩し率を3%~12%で計算した際の成功率がまとめられています。ここでいう「成功」とは資産が0以下にならないことを指し、期間は15, 20, 25, 30年で計算されています。なお統計に用いたのは1926年~1995年の米国マーケットのデータで、インフレ率も考慮した結果となります。株式(Stocks)と債券(Bonds)の比率により成功率が異なってきていることが見て取れますね。長期運用でみれば、株式のリターンは債券のそれを大きく上回るためです。ポートフォリオの株式比率を50%以上とした場合、95%以上の確率で30年に渡って資産が枯渇しません。これがSWR = 4%の根拠となっているようです。

SWR = 4%の妥当性

この4%という数字が本当に適切かどうかは物議を醸しているようです。成功率95%という数字は一見非常に高い数値に見えます。ただし言い方を変えれば、5%の確率で資産が枯渇してしまうのです。慎重派の方々にとっては5%のリスクは少々高いと感じるでしょう。数値のとらえ方は人それぞれですが、セミリタイア後のプランを考える上で興味深い統計結果ですね。皆様のご参考になれば幸いです。